横綱は暴力で引退勧告以上の厳罰…理事会で新基準、暴力禁止規定も

スポーツ報知
研修会に参加する(手前左から)横綱の白鵬、鶴竜、稀勢の里(代表撮影)

 日本相撲協会は19日、東京・両国国技館で理事会を開き、力士の暴力について、番付に応じ、どのような処分とするか基準を設けることを決めた。横綱の場合は解雇を含む引退勧告以上の厳罰で、鏡山危機管理部長(元関脇・多賀竜)は「横綱は見本。社会的責任も大きい」と説明した。

 大関以下の関取は「出場停止1場所など」、幕下以下は「出場停止、けん責、注意処分」が基準となった。今月4日に付け人を殴打した元幕内・貴ノ岩(28)は既に現役引退したため、処分はなかったものの、協会側は複数場所の出場停止相当だったとした。また、今回の基準にはないが、親方衆が暴力を振るった場合の処分は、力士の場合よりも重いとされた。

 さらに、「暴力禁止規定」として、道具を用いての暴力や稽古中に握り拳で殴ること、指導の範囲を逸脱するしごきなど禁止行為を具体的に定めた。未成年の場合、将来性を考慮して処分を軽減する方針。禁止規定には、暴力を自主申告をしたときは情状酌量し、処分を減軽、免除できることも記された。

 昨年以降、暴力問題は相次いだ。10月に「暴力決別宣言」を出した八角理事長(元横綱・北勝海)は「今年、経験したことをどう、生かしていくか」と改めて暴力根絶を誓った。

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