稀勢の里引退…記録で振り返る17年間の土俵人生

スポーツ報知
04年春場所9日目、琴乃峰を下し17歳で十両昇進

 日本相撲協会は16日、理事会を開き、第72代横綱・稀勢の里(32)=田子ノ浦=の現役引退と年寄「荒磯」襲名を承認した。稀勢の里は両国国技館で会見し、17年間の土俵人生に「一片の悔いもありません」と涙。19年ぶりの日本出身横綱として絶大な人気を誇ったが、左大胸筋などのけがに苦しみ在位はわずか12場所だった。

 ▼年少出世 17歳9か月での新十両、18歳3か月での新入幕は、ともに貴乃花に次ぐ2番目の若さ。

 ▼スロー初優勝 新入幕から所要73場所の初優勝は2番目(1位は旭天鵬の86場所)。初土俵から所要89場所は4番目の遅さ(1位は旭天鵬の121)。

 ▼年長初優勝 30歳6か月の初Vは、年6場所制となった58年以降では5番目の年長(最年長は旭天鵬の37歳8か月)。

 ▼スロー横綱昇進 新入幕から所要73場所での横綱昇進は最遅。初土俵から89場所は3番目の遅さ(1位は三重ノ海の97場所)。大関通過に31場所を要したのは昭和以降3番目の遅さ(1位は琴桜と武蔵丸の32場所)。

 ▼年長横綱昇進 30歳6か月での昇進は昭和以降7番目の年長(最年長は吉葉山の33歳9か月)。日本出身では3代目若乃花以来19年ぶり。茨城出身では男女ノ川以来81年ぶり。

 ▼休場 横綱の8場所連続休場は年6場所制でワースト。55日連続休場は4番目の長さ(最長は貴乃花の105日)。

 ▼短命 横綱在位12場所は昭和以降10番目の短さ(1位は前田山の6場所)。

 ▼横綱勝利数 36勝は三重ノ海の55勝を下回り、年6場所制で最少。

 ▼連敗 昨年9月の秋場所千秋楽から不戦敗を除き8連敗。1場所15日制が定着した49年夏場所以降では貴乃花を抜いて横綱ワースト。在位12場所で36勝36敗97休。休場を除く勝率5割は史上最低。

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