貴景勝、圧巻の6勝目 阿武松審判部長も「後半が楽しみ」と高評価

スポーツ報知
遠藤(左)を突き出しで下した貴景勝(右)

◆大相撲春場所8日目(17日、エディオンアリーナ大阪)

 今場所での大関取りを目指す東関脇・貴景勝(22)=千賀ノ浦=が、西前頭筆頭・遠藤(28)=追手風=を突き出しで下して6勝目。低い立ち合いから遠藤を下げ、何もさせずに一気に突き出した。万全の相撲を見せても「向こうの調子もありますし、たまたまそうなっただけ。もう終わったので、明日の準備をしていきます」と淡々。すぐに気持ちを切り替えた。

 3連勝で中日をターン。昇進を預かる阿武松審判部長(元関脇・益荒雄)は「今日が一番いい形。迷いがないのが見えた。安定している」と、この日の取組を評価した。中日までの相撲についても「いいんじゃないですか。重圧の中で集中して1番1番取れている。後半が楽しみですね」と期待を込めた。

 大関昇進の目安は10勝以上。2横綱3大関との取組が残る中、後半戦で4勝以上が必要だ。もっとも貴景勝は、「毎場所同じ感じで相撲を取ってるし、気負い、緊張もない」と平常心を貫く。「13勝2敗にも出来るし、6勝9敗にもできる」と、自分との戦いに集中している。

 1年前の春場所は、11日目から右足のケガで途中休場した。「10日目以降は病院で見てたし、歯がゆかった」。相撲を取ることが出来るという感謝の気持ちを持ちながら、土俵に上がっている。勝ち星を重ね、日に日にファンの期待も高まっている。「勝ち負けはしょうがないところあるけど、見に来てよかったと思ってもらえるような相撲を取りたい」と、意気込んだ。

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