照ノ富士がモンゴルの後輩に敗れ序二段V逃す

スポーツ報知
照ノ富士(左)を下手投げで破った狼雅

◆大相撲春場所千秋楽(24日、エディオンアリーナ大阪)

 大関経験者で初めて幕下以下に転落した西序二段48枚目・照ノ富士(27)=伊勢ケ浜=がV決定戦で西15枚目・狼雅(20)=二子山=に下手投げで敗れて序二段優勝を逃した。

 狼雅は同じモンゴル出身で鳥取城北高の後輩。昨年、高校横綱に輝き、今年の初場所で序ノ口デビューしてから14戦全勝を誇っている若手の有望株でもある。今場所の1番相撲、力士の少ない西支度部屋で元大関の世話をしていたのも後輩だった。

 立ち合いでもろ差しを許し、土俵際で粘り腰を見せたが、最後は下手投げで土俵に転がった。照ノ富士は「疲れた。(狼雅は)いい足をしているんじゃない。最初から言っているじゃん。今場所は優勝が目標ではないって。相撲が取れていないから、感覚を取り戻したいだけ」と振り返った。

 今場所は一番一番にテーマを決めて取り組んでいる。決定戦のテーマはもろ差しを想定してか「差されてからキメていこうと思った。土俵際で粘った? 筋力はついているからね。でもキメたことが悪かったのかな。普通にやれば良かった」と反省した。

 これで3度目の優勝決定戦。過去2回(2011年、三段目優勝をかけて佐久間山と対戦も寄り切りで敗戦、2017年、幕内優勝をかけて稀勢の里と対戦も小手投げで敗戦)はいずれも苦杯をなめた。それでも「悔しいという気持ちはない。こんな汗でも稽古になる。(自分は)人よりも成長が3倍速い」と話し「回復も3倍速いいのか」という質問に「見せてやりますわ」と不敵な笑みを浮かべていた。

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