羽生結弦に国民栄誉賞 個人では最年少 

2018年7月2日11時45分  スポーツ報知
  • 安倍首相から盾を送られた羽生結弦

 平昌五輪フィギュアスケート男子で66年ぶりの連覇を達成した羽生結弦(23)=ANA=が2日、首相官邸で行われた国民栄誉賞授与式に出席した。個人としては最年少の受賞で、スケート界、及び冬季五輪の金メダリストとしても初めて。1977年創設の同賞で27例目となる。

 午前11時頃に官邸入りした羽生は、キリッとした紋付き袴姿で式に臨んだ。この袴は江戸時代から仙台藩でつくられる伝統の最高級絹織物「仙台平(せんだいひら)」の人間国宝、甲田綏郎(こうだ・よしお)氏から贈られた逸品。故郷への思い入れもひとしおの羽生らしいいでたちで晴れの舞台に立った。

 劇的なスケート人生が見るものの心を動かしてきた。2014年ソチ五輪でフィギュア日本男子初の金メダル。昨年11月に右足首靱帯(じんたい)を損傷しながら、約4か月ぶりの実戦となった2月の平昌五輪では痛み止めを飲みながら魂の演技を披露。男子66年ぶりの連覇をつかみ取った。11年には出身地の仙台市のリンクで練習中に東日本大震災が発生し、避難生活を送った経験もある。多くの苦難を乗り越えた先の栄光だった。

 ◆羽生 結弦(はにゅう・ゆづる)1994年12月7日、仙台市生まれ。23歳。東北高卒、早大在学中。「弓に結ばれた弦のように凜(りん)と生きて」と名付けられた。14年ソチ五輪で日本男子初のフィギュア金メダル。世界選手権は14年と17年に優勝し、13~16年のグランプリ(GP)ファイナルで4連覇。ショートプログラム(SP)、フリー、合計でいずれも世界歴代最高記録を持つ。16年に世界初の4回転ループに成功。172センチ、57キロ。

 ◇国民栄誉賞 1977年に野球で本塁打の世界記録を打ち立てた王貞治選手(当時)の功績をたたえるため、政府が創設した。首相が授与式で表彰状や記念品を贈る。当初は広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与える顕著な業績を残した個人が対象だったが、2011年にサッカー女子W杯で初優勝した日本代表「なでしこジャパン」に贈る際、団体でも受賞できるように表彰規定を変更。慣例として100万円相当の物品が副賞として贈られる。スポーツ、文化、芸能関係者は羽生を含めて26人(うち12人は没後受賞)と1団体(11年サッカー女子W杯日本代表)が受賞している。

 ◇冬季五輪の選手では初 五輪の金メダリストではレスリング女子の吉田沙保里、伊調馨、柔道の山下泰裕、女子マラソンの高橋尚子に授与されているが冬季五輪の選手では初めて。スケート界からも初。23歳での受賞は27歳の柔道の山下泰裕を抜き、個人では歴代最年少(団体ではサッカー女子・岩渕真奈の18歳)となる。過去最高齢は89歳の女優・森光子。

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