トロントで練習公開の羽生が語る3「これからは自分のために滑ってもいいのかな」

スポーツ報知
練習を公開した羽生結弦(カメラ・高木 恵)

 ―「起源」を今季にもってきた理由は?

 「うんとー、すごくはっきり言ってしまうと、自分のなかで、なんだろう、今まで、自分のスケートをしなくちゃいけない、期待に応えなくてはいけない、なんか、結果をとらなくてはいけない、というようなそういったプレッシャーがすごくあったのが今外れていて。で、これからはもう本当に自分のために滑ってもいいのかなと、本当に自分がスケートを始めたきっかけっていうのは、やっぱり楽しかったからであって、スケートを滑っていて。で、自分の夢を追いかけて。その過程が楽しかったからであって。その楽しかった気持ちとか、または自分が今まで歩んできた本当に大変だった道のりを色々思い返して、なんか、その自分に対して、なんか恩返しっていうか、なんか、うんとー、その自分が報われるようなことをしてあげたいなっていう気持ちもあって、この2つの曲にしました。やはり、あの頃に自分はプルシェンコさんやジョニー・ウィアーさんの演技を見て、やっぱりこの曲使いたいなって思いながら滑っていましたし、また、この曲を聴きながら真似したり楽しんでいた自分がいたので、そういう意味でやっぱり、なんかこの曲を使って自分のプログラムとしてやったらすごく楽しいだろうなって思いましたし、まあそういう意味でも、自分が本当に初心に返ってスケートを楽しんで、スケート自体を自分のためにやるということを感じながら滑れるかなということを思いました」

 ―プログラムを完成させるための今の課題は?

 「とりあえずは、まだジャンプが完全に戻っているわけではないので。しっかりとジャンプを自分の納得できるかたちにもっていくことが一番大事かなと。やはりジャンプが決まって、すべてがちゃんとそろっている状態ではないとプログラムが完成するとはいえないので。まずはジャンプをしっかり決めること。そのジャンプをしっかり決めるためにスケーティングをどういうふうにきれいにやっていくか、または呼吸の仕方であったり、まだまだ滑り込めていない部分は多々あるので、しっかりと滑り込みだったり、本当に一つ一つ徐々にやっていくしかないかなと思っています」

 ―現在の4回転ジャンプの状態は?

 「とりあえず、ルッツ、フリップ以外の、ええ、今まで跳べていたジャンプ…ごめんなさい。もう一回言います。4回転トウループとサルコー、ループまでは現状戻ってきたかなという感覚はあります。で、ルッツに関しては特に、まだちょっと不安がある状態ではあるので、ルッツはしばらくやめておこうかなと思っています。ただ、感覚としては、まあやれば跳べるかなという感覚はあるんですけど、とりあえず、足のけがを再発させないように、炎症を起こさないようにという意味で、しばらく4回転ルッツはおさえておこうかなというふうに思っています。けがの状態はおかげさまで、安定してきていて、もちろん、さきほど言った通りに、ルッツやフリップなどでトウをついた時に違和感を感じることはあるんですけれでも、ただ、なんだろう、痛みとして自覚することはほぼなくなってきているので、しっかりと、ええ、ケアしながら、ケアしていただきながら、また自分でコントロールしながら、まあ今シーズンやっていきたいなと思っています」

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