【恩田美栄の目】羽生、宇野の4回転新ルールとの激闘

スポーツ報知
羽生結弦

 2月の平昌五輪で過去最多13個のメダルを獲得した冬季競技の日本勢が、次の22年北京五輪に向けた新シーズンをスタートさせた。ワンツーフィニッシュを決めたフィギュアスケート男子では金メダルの羽生結弦(23)=ANA=、銀の宇野昌磨(20)=トヨタ自動車=を始め、4年ぶりに現役復帰した高橋大輔(32)=関大KFSC=ら、国内の戦いにも注目が集まる。スピードスケート、スキージャンプも含め、本紙の評論家が18―19年シーズンの展望を語った。

 今季からルールが変更になったことで、これまでプログラムに組み込む本数や難度が重要視されてきた4回転ジャンプに、質の高さが求められるようになってきます。GOE(出来栄え点)は、7段階から11段階となり、成功すれば大きく加点、ミスになればこれまで以上に減点となる厳しい採点です。高難度のジャンプにトライし、得点を稼ぐか、難度を落として美しさを重視するのか―。昨年までと大きく方向性が変わり、4回転ジャンプをどう組み込むかの選択が結果を大きく左右すると思います。

 平昌五輪で大会連覇を果たした羽生を始め、同銀メダルの宇野、18年世界選手権覇者のネーサン・チェン(19)=米国=、18年四大陸選手権覇者の金博洋(21)=中国=ら、若手選手らによる戦いは、よりハイレベルなものになると思います。

 全日本選手権(12月・大阪)も注目です。なんといっても、約4年ぶりに現役復帰した高橋大輔は見逃せない。復帰の近畿選手権(7、8日)では体力面が苦しそうで、スピンでもレベルの取りこぼしがありましたが、演技の美しさは健在。4回転がなくても、ミスのない完璧の演技であれば、目標とする全日本の最終グループ(SPの上位6人)にも十分、入る可能性が高いと思います。(02年ソルトレークシティー五輪代表、スペリオール愛知FSCコーチ)

 ◆フィギュア主な日程

 【GPシリーズ】

 ▽スケートカナダ(10月26~28日)宇野昌磨、樋口新葉ら

 ▽フィンランド大会(11月2~4日)羽生結弦、坂本花織ら

 ▽NHK杯(11月9~11日)宇野昌磨、宮原知子ら

 ▽ロシア杯(11月16~18日)羽生結弦、樋口新葉ら

 ▽フランス杯(11月23~25日)田中刑事、三原舞依ら

 ▽GPファイナル(カナダ・12月6~9日)GPシリーズの男女成績上位6人

 【その他の大会】

 ▽全日本選手権(大阪・12月20~24日)

 ▽四大陸選手権(米国・19年2月4~10日)

 ▽世界選手権(埼玉・19年3月18~24日)

 ▽国別対抗戦(福岡・19年4月11~14日)

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