坂本花織「死ぬ気でやった」7位から浮上!ファイナルへ望みつなぐ3位
スポーツ報知

◆フィギュアスケートGPシリーズ第3戦 フィンランド大会第2日(3日)
女子フリーはショートプログラム(SP)7位と出遅れた坂本花織(18)=シスメックス=が140・16点で2位の逆襲を見せ、合計197・42点で3位となった。GPシリーズ上位6人によるファイナル進出に望みをつないだ。
ノーミスに近い演技を終えると、坂本は両手の拳を握り、激しく振り下ろした。3回転ルッツはエッジエラーと判定されたが、他の6本のジャンプで加点を引き出した。スピンとステップでも、すべて最高評価のレベル4を獲得。140・16点の高得点に「ああ、よかったあ」と安堵(あんど)した。
滑り出す前は緊張で「全身がガクガクだった」という。冒頭のフリップ―トウループの連続3回転を成功させ「5パーセントくらいほっとした」。ジャンプを決める度に、動きは大きくなっていった。
スケートアメリカで2位に入り、今大会2位以上ならファイナル進出が濃厚だった。SPでは、まさかの出遅れに涙を流した。「中野(園子)先生から『切り替えて、フリーは死ぬ気でがんばりなさい』と言われたので、死ぬ気でやりました」。前日のうっぷんを晴らしてみせた。
GPシリーズはNHK杯、ロシア杯、フランス杯を残す。ファイナル進出は他の選手の結果次第となったが、望みはつないだ。次戦はファイナルか年末の全日本選手権。「次の試合まで早くて1か月、遅くて1か月半時間あるので、この試合でミスしてしまったことを、次の試合で完璧にできるように練習していきたい」。坂本にトレードマークの笑顔が戻った。