今季覚醒の小林陵侑、レジェンド超え視野 葛西も思わず「あんまり勝つなよなぁ~」

スポーツ報知
W杯転戦から帰国した(左から)小林陵侑と葛西紀明

 スキージャンプ男子で18年平昌五輪個人ノーマルヒル7位の小林陵侑(土屋ホーム)が18日、W杯転戦を終えて成田空港に帰国した。

 7戦4勝と大きな飛躍のシーズンを過ごしている。「(アプローチを改善した)感覚が良い。だんだんと自信もついてきた。今までやってきたことがなかったらこういう結果は出ていない。今までの蓄積かなと思う」。師匠の葛西紀明(同)も「あんまり勝つなよなぁ~(笑い)。平昌五輪には少し間に合わなかったけど、やっと思っていたような成績を出してくれた」と目を細めた。

 月末には伝統のジャンプ週間が控える。1952―53年シーズンからの古い歴史があり、年末年始にドイツとオーストリアで集中開催される計4試合で争う。五輪、世界選手権とともに権威があり「ジャンプ選手みんなが勝ちたいと思っている」(葛西)。日本勢では97―98年の船木和喜以来となる優勝へ、小林陵は「(ライバルも)みんな調子を上げていくはず。全勝できればいいけど、まず1勝を目指して頑張りたい」と気持ちを引き締めた。

 ジャンプ週間では、もう1つの大台突破も見えている。現在4勝。葛西が98―99年に記録した日本男子のW杯シーズン最多6勝の更新が十分射程圏内だ。小林陵は「まだシーズンは始まったばかり。チャンスもあると思う」。葛西も「(自分の)記録は古いなと思う。10勝、15勝と挙げて欲しいし、それくらいのレベルにあると思う。目標を高く持って頑張って欲しい。(今のジャンプは)1億点中で、990点!」と、今後の大いなる伸びしろに期待を込めていた。

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