新浜立也、500で国内最高34秒50をマーク「ホッとした気持ちとうれしさ」

2018年12月30日7時10分  スポーツ報知

 ◆スピードスケート 全日本スプリント選手権第1日(29日・明治北海道十勝オーバル)

 男子500メートルで新浜立也(22)=高崎健康福祉大=が、国内最高記録の34秒50をマークした。今季初参戦したW杯で2勝を挙げた新星。1000メートルは1分10秒02で8位だったが、総合首位で初日を終えた。女子500メートルは小平奈緒(32)=相沢病院=が37秒50で制して同種目35連勝を達成し、総合1位。高木美帆(24)=日体大助手=は1000メートルを1分14秒69でトップに立ち、0・015点差で総合2位につけた。

 22歳の規格外の滑りに会場がどよめいた。新浜はスタート直後、氷にスケート靴のブレード(刃)が刺さり、バランスを崩すミスがありながら、最初の100メートルを全選手トップの9秒50で通過。バックストレートで同走者の背中を懸命に追い、最後の直線で馬力を生かして加速した。国内最高を塗り替える34秒50での1位に「終わってみて『こんなに出たんだ』と、ホッとした気持ちとうれしさがあった」と目を丸くした。

 2月の平昌五輪でメダルラッシュに沸いた2018年最後の大会で、新星の台頭を印象づけた。飛躍の要因は、科学分析によるカーブの技術の向上だ。高崎健康福祉大の入沢孝一監督は「すごいパワーを持っていたが、大学2年まではカーブで減速していた」と振り返る。だが、昨年に大学で専門家による動作分析を実施。レース時の骨格の動きを解析し、骨盤の角度まで修正することで、カーブに対する苦手意識が消えた。

 今季からナショナルチームにも加入。日本のトップ選手と練習を積むことで、持久力と、世界と戦う意識が高まった。10月の全日本距離別選手権で優勝し、初参戦したW杯で2連勝。男子個人種目での連勝は長島圭一郎以来、12季ぶりの快挙だったが「どんな状況でも自分のレースができる選手になりたい」と満足はしていなかった。

 開幕2日前の練習で左太もも裏を痛め、万全ではない中で出した「34秒50」のインパクトは大きい。長谷川翼(24)=日本電産サンキョー=の国内最高を0秒1、世界記録保持者のクリズニコフ(ロシア)のリンク記録も0秒11上回り、平昌五輪では3位に相当するタイムだ。今季は「(来年2月の)世界距離別選手権で表彰台に立ちたい」と目標を掲げる。身長183センチの大型スプリンターが、お家芸の復活を目指す男子500メートルの救世主となりそうだ。(林 直史)

 ◆新浜 立也(しんはま・たつや)1996年7月11日、北海道・別海町生まれ。22歳。3歳からスケートを始める。釧路商3年時に高校総体500メートル、1000メートル2冠、全日本ジュニア選手権1000メートル優勝。高崎健康福祉大では昨季のインカレ500メートルで2連覇。W杯は今季初参戦し、6戦で2勝をマーク。趣味は釣り。家族は両親と姉、兄。183センチ、89キロ。

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