小平奈緒、500メートル36連勝&総合連覇 美帆と直接対決2度「自分にとってプラス」

スポーツ報知

◆スピードスケート全日本スプリント選手権最終日(30日・明治北海道十勝オーバル)

 女子は平昌五輪500メートル金、1000メートル銀メダルの小平奈緒(32)=相沢病院=が150・315点で2大会連続6度目の総合優勝。500メートルは37秒44で、2季前から続く国内外の連勝を36に伸ばした。1000メートルを制した高木美帆(24)=日体大助手=が2位。男子は新浜立也(22)=高崎健康福祉大=が138・735点で初優勝を飾った。

 同走するライバルの存在が小平の力になった。高木美と同組となった500メートルを37秒44で制し、1000メートルでも直接対決。敗れはしたものの前日のタイムを0秒49上回った。「こういうレースを重ねたい。国内でも競い合える相手がいるのは、自分にとってプラスでしかない。なるべく高木選手とやりたい」。レース後は並走して観客の声援に応え、健闘をたたえ合った。

 500メートルの五輪女王で1000メートルでは世界記録を保持するスプリンターも万全の状態ではなかった。大会前に風邪で体調を崩し「病み上がりで呼吸系がちょっと苦しかった」。さらに今季新調したレーシングスーツのサイズが合わず、上半身に張りも出ていた。急きょスーツを替え「何とか滑ることができた」という中で、地力の高さを示す総合2連覇。2大会前は5位と挫折も味わっただけに「もうこれで終わりかなと思ったけど、あの時諦めなくて良かった」と感慨深げだった。

 2月の平昌五輪で日本選手団主将として初の金メダリストとなるなど、充実の1年を「瞬」の一文字で表現した。「瞬間、瞬間を全力で駆け抜けてきたなという思いがある」。500メートルは2季前から36連勝。絶対女王が表彰台の頂点で笑顔を浮かべ、2018年を締めくくった。(林 直史)

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