葛西紀明、小林陵侑に世界選手権4冠指令「金4つ獲ってこい」

スポーツ報知
新千歳空港に到着し、愛娘を抱きかかえる葛西

 スキージャンプ男子の葛西紀明(46)=土屋ホーム=が19日、遠征先の欧州から新千歳空港に帰道した。20日開幕の世界選手権(オーストリア)出場を逃しての一時帰国となったが、所属先の後輩でW杯個人総合首位の小林陵侑(22)に「金メダル4つ獲ってこい!お前ならできる!と言ってきた」と、土屋ホームの兼任監督として「4冠指令」を出した。

 2年ごとに開催される大舞台。個人ノーマルヒル、ラージヒルに優勝すれば日本勢初の2冠で、団体ラージヒルも制すると史上初の3冠となる。さらに、男女各2人で争う混合団体でも金への“先導役”に期待し、葛西は「ここまで(小林陵は)記録ずくめ。4つメダルを獲ってもらいたい」と偉業に期待を膨らませた。

 まな弟子のためなら“パシリ役”も辞さない。この日、葛西は小林陵から頼まれた荷物を持って帰国。ジャンプ界のレジェンドを使いに走らせることについて、伊東大貴(33)=雪印メグミルク=から「俺なら頼めない」と突っ込まれていたという。それでも、葛西は後輩が転戦しやすいように重たい荷物を引き受けた。

 自身は現在、W杯総合36位。今季最終戦となるプラニツァ大会(3月24日)に出場できるのは上位30位まで。葛西は「だいぶ、(1月の)札幌大会くらいからしっくり来ている。(終盤は得意の)フライングもあるので、順位を上げていきたい」と意気込んだ。つかの間の休息で英気を養い、次戦のオスロ大会(3月10日)での“師弟表彰台”を思い描いた。(清藤 駿太)

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