小林陵侑、節目の3・11に故郷岩手思う

スポーツ報知

◆W杯スキー(10日、オスロ)

 ジャンプ男子はノルウェーのオスロで個人第23戦(ヒルサイズ=HS134メートル)が行われ、小林陵侑(22)=土屋ホーム=が同種目の日本勢初となるW杯個人総合制覇を決めた。127メートル、126メートルの合計250・1点で5位となり、5戦を残し総合2位のストッフ(ポーランド)に逆転される可能性がなくなった。W杯発足から40季目で、欧州勢以外の王者誕生も初となる日本ジャンプ界にとっての歴史的快挙。22年北京五輪の金メダル最有力候補に躍り出た。

 試合が決着した瞬間は、節目の日になっていた。W杯個人第23戦が終わったのは、日本時間3月11日午前0時18分。総合優勝を決めた小林陵は、故郷の岩手に思いをはせた。東日本大震災からちょうど8年。震災当日はまだ中学2年生で、全日本ジュニア選手権のため新潟県に滞在していた。「とにかくホテルがすごく揺れたのは覚えている。(総合優勝の)うれしいニュースと悲しい(記憶)が重なってしまうが、これから岩手県勢が頑張っていくぞ、という日にしてほしい」と思いを込めていた。

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