羽生結弦、吉兆!「大好きな」最終組1番滑走からNO1へ

スポーツ報知
練習で笑顔を見せる羽生結弦(カメラ・矢口 亨)

◆フィギュアスケート 世界選手権 第1日(20日・さいたまスーパーアリーナ)

 フィギュアスケート世界選手権男子ショートプログラム(SP)は21日に行われる。滑走順抽選が20日、会場のさいたまスーパーアリーナで行われ、五輪連覇の羽生結弦(24)=ANA=は35人中30番、最終グループのトップに決まった。金メダルを獲得した14年ソチ五輪も18年平昌五輪もSPは組の1番で首位発進。吉兆のトップ滑走で、2年ぶり3度目の頂点へ駆け上がる。宇野昌磨(21)=トヨタ自動車=は31番滑走。

 公式練習後のSP滑走順抽選で、羽生が大好きな1番滑走に入った。世界ランキング順にくじを引いていく。3番目に登場した羽生は自らの手で最終組トップの30番(午後8時18分)を引き寄せ、笑みを浮かべた。平昌五輪でも最終組の1番に入り「大好きな1番滑走なので、1番滑走を楽しみながら」と話したことがあった。ソチ五輪では第4組の最初。吉兆のトップ滑走だ。

 SPを翌21日に控えたこの日のサブリンクでの公式練習は約860人の満員のファンが集まった。フリー「Origin」の曲かけで、スーパーリカバリーを披露し、会場の度肝を抜いた。後半の4回転トウループ―3回転半の連続技が単発の2回転トウループになってしまった。直後に3回転半―3回転半の連続技という羽生にしかできない大技で補ってみせた。前日19日の会見で「100%といえる状態」と自信を見せた羽生は、あらゆる展開を見据えた備えも万全だ。

 練習開始すぐにSP「秋によせて」の曲を頭の中で奏でながらスタートからフィニッシュまでノーミスで通し、終盤には4回転トウループ―3回転半―1オイラー―3回転サルコーの“4連続ジャンプ”の離れ業を成功。濃密な40分間の前日調整で、ループを含む3種類の4回転を9本着氷させた。右足首を負傷した昨年11月のロシア杯以来、4か月ぶりの実戦。コーチのブライアン・オーサー氏も「昨年のロシア杯の時が、私が見てきたなかで一番いい状態だった。その時の状態に戻してきている」と太鼓判を押した。1番からNO1へ、羽生が駆け上がる。(高木 恵)

 ◆世界選手権 シーズンの最後に開催される大会で、五輪に次いで格が高い。全世界から選手が参加する五輪、GPファイナルと合わせ「3冠」と言われる。

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