麻原彰晃元死刑囚、火葬も遺骨の行方に姉妹で“争い”四女の引き取り指定に三女が疑い

2018年7月10日7時0分  スポーツ報知

 6日に死刑が執行されたオウム真理教の麻原彰晃(本名・松本智津夫)元死刑囚(執行時63)の遺体が9日、東京都府中市の葬祭場で火葬された。また、麻原元死刑囚が自身の遺体の引き取り先として具体的に四女(29)の名前を伝えていたことが、関係者への取材で分かった。一方、妻(59)らと行動を共にしている三女の松本麗華(りか)さん(35)は、引き取り先の指定についてブログで「作られた話ではないか」と疑問視。遺骨の行方を巡って、問題は長期化する可能性もある。

 麻原元死刑囚の刑執行に関して意見を異にしていた姉妹の間で、遺骨についても“争い”が起きようとしている。

 この日朝、麻原元死刑囚は府中市内の葬祭場で火葬された。遺体の奪取など不測の事態に備え、制服、スーツ姿の警察官が目を光らせる。火葬が終わると、遺骨は東京拘置所に戻された。法務省が当面、拘置所で預かるとみられるが、これは四女の意向を受けたものだ。関係者によると、執行直前に職員が遺体の引き取り先について尋ねたところ、麻原元死刑囚は「四女」と答え、さらに名前も伝えたという。規定では、遺体の引き渡し先は死刑囚が執行前に指定した人が優先される。

 これに疑いの目を向けたのが「アーチャリー」の宗教名で呼ばれた麗華さん。近年は家族も面会ができず、精神状態に問題があるとして執行を疑問視する声もあった麻原元死刑囚について「拘置所の職員と意思疎通ができなかったという客観的事実からも、作られた話ではないかと感じております」とした。

 麗華さんは7日に妻、長男、次男、次女と共に5人で遺体に対面した。妻は「特定の人を指定することはあり得ない」として7日付で上川陽子法相に遺体引き渡しを求める要望書を提出していたが、麗華さんによると翌8日、拘置所の職員から遺体の引き渡しや分骨を断られ、「指定人がいる」などと伝えられたとしている。

 四女も夜になって代理人を務める滝本太郎弁護士のブログを通じてコメントを発表。遺体引き取りの指定を受けたことに「私自身が大変驚きました」としながらも「実父の最後のメッセージなのではないかと受け入れることにします」。その上で、信者や麗華さんらに対しては「松本元死刑囚の最後の意向を尊重してやっていただけませんか」(本文まま)と、遺骨を巡る争いを避けたい気持ちをつづった。

 警察や公安当局が、遺骨の行方に注意を払うのは、引き取り手や安置場所によっては麻原元死刑囚を神格化することにつながるとみているため。これについて麗華さんは「父を宗教的・政治的に利用することは娘として決してできませんし、万が一、その動きがあったとしても家族が決して利用させないことをお約束します」と断言。一方、四女も「もう麻原教祖に依存するのは終わりにしませんか」と麻原元死刑囚の死を信仰に使わないよう、信者に呼び掛けている。

 麻原元死刑囚と同時に東京拘置所で死刑が執行された土谷正実元死刑囚(執行時53)も9日、火葬された。

社会
注目トピック