「カープドリル」だいにんき…せばんごうでたしざんひきざん

スポーツ報知

 セ・リーグ3連覇へ、首位を独走するプロ野球広島カープの算数ドリルが話題を呼んでいる。

 広島の出版社が企画したもので、5月に発売して以降、1か月で予想の3倍以上となる約1万部を売り上げた。問題は「田中広輔(2)+堂林翔太(7)=丸佳浩(9)」などで、監督や選手の背番号で足し算や引き算をする。優勝を見据え?9月中旬には、第2弾となる「カープ漢字ドリル」を限定発売することが30日、分かった。

 カープドリルの名前は、今季のキャッチフレーズにちなんで名付けた「カープ計算℃℃℃(ドドドォー!!!)ドリル」。カープの監督や選手の背番号を使って簡単な計算をする。小学生からカープファンをターゲットにしており、背番号で、足し算、引き算を1日9問。全部で130ゲーム、1170問をこなす。

 難易度も1~4まで設定されており、1では「田中広輔+2=?」など簡単に解ける問題だが、難易度4になると、「下水流昂+加藤拓也―中村奨成=誰の背番号?」と、ライトなファンにはなかなかの難問。繰り返し解くことで、選手個人についてもより詳しく知ることができそうだ。

 企画したのは地元出版社「ザメディアジョンプレス」(広島市西区)。編集者の石川淑直さん(42)は根っからのカープファンで、「背番号を覚えれば、球場で遠くからでも選手が分かるようになり、もっと試合が面白くなる」と子供から大人まで楽しめるドリルを考案した。

 発売後すぐに「これは斬新」と会員制交流サイト(SNS)で話題になり、広島だけでなく、首都圏でも人気で一部の書店やグッズショップで品薄の状態だという。ドリルはB5判、88ページで1080円。石川さんは「家族で相談しながら解くのもいい。会話のきっかけにしてほしい」と期待している。

 同社では、広島のリーグ3連覇を見据え?、第2弾となる「カープ漢字ドリル」の出版も計画中。数千部の限定発売になる予定で、優勝の可能性が高いとみている9月中旬ごろの出版を目指し、編集作業を続けているという。昨年は小学生向けの「うんこ漢字ドリル」が「奇抜なアイディア」として話題になったが、広島では「カープドリル」が席巻するかもしれない。

 ◆その他の主な変わり種ドリル
 ▼うんこ漢字ドリル(文響社) 問題文に「うんこ」のフレーズを使用しヒット(17年3月発売)。テスト編、ひらがな編もありシリーズ累計約340万部。
 ▼マリーンズ算数ドリル プロ野球・千葉ロッテは11年からNPO法人と協力し、県内小学生に無償配布。計22回配布した。
 ▼川崎フロンターレ算数ドリル サッカーJリーグ川崎が09年から始め、翌年には川崎市内の小学6年生に配布。選手が、さまざまなポーズをした写真や川崎市の特集も掲載。
 ▼すみっコぐらしドリル(主婦と生活社) 人気キャラとのコラボドリル。対象は小学生1~4年。都道府県穴埋めドリルも。

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