代々木公園サッカー専用スタジアム計画、都と渋谷区も検討開始…防災機能備えた多目的アリーナ

2018年9月11日6時13分  スポーツ報知
  • 代々木公園新スタジアム予定地

 東京都と渋谷区が、都立代々木公園内を民間主導で再開発する方針であることが10日、分かった。複数の民間事業者が提案している防災機能を備えた多目的アリーナについて検討を進めており、規制緩和などの対応策について本格的に協議を開始。昨年7月の本紙既報通り、ライブやイベント会場、東京23区内初の大規模サッカー専用スタジアムとしての利用を見込んでおり、実現すれば渋谷の新たなシンボルとなる。

 ついに行政も動き出した。昨年から民間事業者が進めていた「多目的アリーナ計画」について、都と渋谷区が本格的に検討を始めたことが判明。建設費は民間事業者が負担する形で、2020年東京五輪後の着工を目指している。

 建設予定地は代々木公園の南側。球技場や野外ステージなどの既存施設がある付近で、緑地を削る必要はなく、3~4万人規模を想定している。

 検討されているのは、施設の稼働率を上げるため、悪天候でも利用可能な屋根で覆われた全天候型のアリーナだ。都内には東京ドームなど5万人規模や1万人規模の会場はあるが、3万人前後のライブ会場はなく、音楽業界からの要望もある。またソーシャルゲーム会社などが集結する渋谷ではイベント会場としても高い需要が見込め、新たなエンターテインメントの発信拠点にもなる。

 東京23区内初の大規模サッカー専用スタジアムとしての側面も持つ。可動式の天然芝を導入することが検討されており、試合日以外はライブやイベント利用が可能。東京都をホームタウンとするF東京の昨季のホーム平均観客数2万6490人は、浦和に次ぐリーグ2位を誇る。現在は味の素スタジアム(調布市)を本拠としているが、アクセスの良さなどから、さらなる集客も見込まれる。

 災害時の防災拠点としても機能する。施設地下部分に食料や水を備蓄すれば、周辺住民や帰宅困難者の受け入れ先となることから、すでに渋谷区の関連団体を中心に検討を開始。都も民間の力を活用した都市公園の整備を推進していることから、実現する可能性は十分にある。都は6日に小池百合子都知事(66)からの諮問を受け、公園審議会を開催。19年度に移転する岸記念体育会館付近の整備計画の策定を始めた。アリーナ案も実現すれば、代々木公園一帯の大規模な再開発となる。

 ◆代々木公園の多目的アリーナ計画 予定地は同公園内の都道413号線(井の頭通り)を挟んだ南側付近。JR山手線の原宿駅や東京メトロ千代田線の代々木公園駅をはじめ、複数駅から徒歩10分前後でアクセスが可能な立地。屋根付きのアリーナを想定しており、サッカーができる規模となると、国内では札幌ドームだけ。海外で代表的なのはドイツ1部シャルケの本拠、ヴェルティンス・アレーナ。可動式の天然芝のグラウンドを持ち、サッカー以外にもアイスホッケーの試合が行われるほか、有名アーティストのライブも多数開催している。

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