ふるさと納税、偽サイト注意しないと!寄付金搾取目的、福岡で返礼品届かない

2018年12月7日6時13分  スポーツ報知
  • 偽サイトに掲載された主な市町村と返礼品

 任意の自治体に寄付をし、返礼品を受け取る「ふるさと納税」の制度を悪用し、寄付金の詐取を目的とする偽サイトが、福岡県の10以上の市町村をはじめ、全国の一部自治体で見つかっていることが6日、分かった。

 福岡県古賀市によると、職員が4日にふるさと納税の仲介サイトなどをチェックしていたところ、覚えのないサイトを発見。調べると、正規のサイトの写真を勝手に転載していることが分かったことから、県の地域振興部に報告した。

 これを受け、同部が県内の市町村に調査を指示したところ、6日までに嘉麻(かま)市や志免(しめ)町など少なくとも12市町村の返礼品が複数の偽サイトに掲載されていたことが分かった。福岡県以外では、2015、16年度の寄付額が全国トップだった宮崎県都城市で掲載が確認された。焼酎や牛肉を「5000円引き」「35%オフ」などとしていた。北海道天塩(てしお)町や山形県酒田市、新潟県長岡市、大阪府貝塚市でも同様の被害が確認された。

 偽サイトの手口は、主に「楽天ふるさと納税」に出店している自治体のページから写真や返礼品名を不正にコピー。正規の金額を二重線などで消して安い金額を表示していた。福岡県は「会社の電話番号や住所が表示されていない」「振込先の口座が個人名」「『特別価格』などの宣伝文句がある」などの偽サイトの特徴を挙げ、利用者に注意を呼び掛けた。

 現在、福岡県で確認できている被害は、県内の女性が嘉麻市に7200円を振り込んだつもりが返礼品が届かなかったという1件だけだが、県警は商標法違反容疑での立件も視野に入れている。2018年分の寄付金控除は年内の決済完了が対象となるため、12月は“駆け込み寄付”が多くなる傾向があり、偽サイトはそのタイミングを狙った可能性が高い。

 政府も菅義偉官房長官が、この日の会見で総務省を通じて自治体に注意喚起する考えを示した。

 ◆ふるさと納税

 個人の住民税の一部を、任意の自治体に支払うことができる仕組みで、実際には「寄付」にあたる。地域の税収の格差是正を目的とし、2008年からスタートした。自治体からは寄付金に応じて地域の特産物などを返礼品として受け取れることが多いが、近年では返礼品が豪華になったり、自治体に関係ない品が増えたりなどの問題も見られる。17年度は3653億円で、5年連続で過去最高を更新した。

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