2019年の流行は出前とテイクアウト リクルートが来年のトレンドを予想
株式会社リクルートホールディングスが17日、東京・本社で「2019年のトレンド予測」発表会を行った。本発表会は09年から行っており、今年で10回目になる。
注目を集めたのは、「食」に関するトレンド予想だ。外食市場ばかりに目が行くが、ポットペッパーグルメ外食総研上席研究員・稲垣昌宏さん(55)は「来年は『ポータグルメ』がトレンド。中食が大きく伸びる」と予想した。「ポータグルメ」とは、「ポータル(持ち運び可能)」と「グルメ(おいしい)」を掛け合わせた造語。中食とはテイクアウト・出前・弁当などのことだ。
最近10年で中食市場は約2兆円も拡大している。人気ステーキ店「いきなりステーキ」が今年6月に入ってデリバリーサービスを開始。ミシュラン1つ星で予約を取るのに1か月かかる焼き鳥店「鳥しき」ではテイクアウトを開始。1か月も待たずに絶品焼き鳥を食すことができる。
この中食の驚異的な伸びの理由について、稲垣さんは「持ち帰りに取り組み、店のファンを増やしたいと思う店が増えてきた」と分析している。昔はテイクアウトは味が落ちると否定的な店が多かったが、それが徐々に変わってきたという。肉料理の人気店「ミート矢沢」がプロデュースした「極味(きわみ)弁当」(税込み9980円)は中食界でも頂点に君臨。同店は「一度は食べてみたい高級弁当」というステータスを獲得した。
消費者の考え方も変わってきた。「時短(時間短縮)を選ぶ人が増えて、安さよりも食の質を重視する人が増えた」と稲垣さん。インターネット調査では、「忙しいときでもおいしい物が食べたい」と思う人は約82%、「お金をかけてでも時短を選ぶときがある」という人は約67%、「食の質を求める」人は約72%にのぼる。
新元号に向けて大きな出前革命が起こるかもしれない。
他の19年のトレンド予測キーワードは以下の通り。
○「就域」(新卒採用領域)
○「職場スカウト採用」(中途採用領域)
○「留Biz大学生」(人材派遣領域)
○「学び場イト」(アルバイト・パート領域)
○「サロ友」(美容領域)
○「もしもCAR電」(自動車領域)
○「デュアラー」(住まい領域)