移転後初の豊洲市場初競りで「すしざんまい」史上最高額マグロ3億3360万で落札

スポーツ報知
史上最高額で競り落とされたクロマグロ

 東京・豊洲市場で5日、築地市場からの移転後初めてとなる「初競り」が行われ、278キロの青森県大間産クロマグロが3億3360万円(1キロあたり120万円)の最高額で落札された。東京の中央卸売市場で記録が残る1999年以降の最高値で、これまでの記録だった13年の1億5540万円を約2億円も更新。ご祝儀過ぎる超絶価格で、平成最後の初競りを締めた。

 競り落としたのは、すしチェーン「すしざんまい」を運営する「喜代村」。昨年は別会社が落札して7年連続を逃していただけに、うれしい「マグロ王返り咲き」となった。

 初競り後に取材に応じた同社の木村清社長(66)は「まさかこんなに高くなるとは思ってなかったよぉー。3000万円くらいと思ってたのにー」との言葉と裏腹に満面の笑顔。想定の10倍もの出費となったが「脂のノリや形、全てが最高。いいマグロだから、皆様に食べてもらいたかった」と達成感あふれる言葉を口にした。報道陣にはおなじみのかけ声「すしざんまーい」を突然繰り出すなど、テンションもMAX。一方でテレビ局から「釣り上げた大間の漁師さんにひと言」と問いかけられると「いつも落札したものを感謝を込めて送らせていただいてるのに、あいさつの1つもない! 大間の漁師は心がなくなった!」と想定外のキレっぷりを見せ、心の準備ができていなかったマスコミ各社を驚かせた。

 「喜代村」の関係者によると、同社と別の1社が譲らず、意地の張り合い状態となったことでここまでの高値が付いたという。「昨年はあまり良いマグロじゃなかったから買わなかっただけ。リベンジの気持ちとかはありません」と同関係者。何はともあれ、「すしざんまい」が伝説級の大盤振る舞いを見せた、今年の初競りだった。

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