安倍一強まだ続く参院選…選挙プランナーが読み解く「亥年選挙」

スポーツ報知
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 4月の統一地方選や、7月21日の投開票が有力な第25回参院選などが行われる2019年。皇太子さまの新天皇即位に伴い、今年5月1日から新元号が施行されるなど皇室行事も続く。また、10月1日には消費税率が2%引き上げられ10%になるなど社会生活にも大きな変化が出てきそうだ。

 「安倍政権一強」状態が続く中、政界はどう動くのか。2019年は統一地方選と参院選が同時に行われる12年ぶりの「亥年(いどし)選挙」。統一地方選は4年に1度、参院選は3年に1度行われる。最小公倍数の12年に1度の年に当たるのが亥年だ。春から夏にかけ選挙が続き、政党の地方組織はフル稼働を強いられる。今後の政界の動きを選挙プランナーの三浦博史氏(67)が読み解いた。

 改元後、初の国政選挙となる7月の参院選は、安倍政権の今後を占う試金石になりそう。第2次安倍政権以降は13、16年の参院選でいずれも大勝。16年は改選121議席中、自民が55議席、公明と合わせて69議席と与党で過半数を上回った。改選議席と合わせ、憲法改正の発議に必要な3分の2(164)を維持できるのかが焦点の一つだ。

 「夏までに安倍政権に大きな失策がなければ、自公が有利に戦いを進めるでしょう。10月に消費税が10%に引き上げられ、候補者にとっては不安かもしれませんが、世論調査でも増税に対する理解は進んでいます。自公は候補者の選定もほぼ終えており、1人区で大きく崩れることは考えにくい。一方、野党は候補者の一本化の調整が遅れています。目玉候補がいればとは思いますが、票に結びつくかは不透明です」

 ◆三浦 博史(みうら・ひろし)1951年、東京都生まれ。67歳。慶大法学部卒。米国で選挙事情を研究。89年、選挙コンサルタント会社「アスク」設立。元東京都知事の石原慎太郎氏、丸川珠代参院議員、千葉県知事の森田健作氏らの選挙を担当し、当選に導いた。

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