北照高スキー部でいじめ 3年生主将が無期限停学

スポーツ報知

 五輪選手を多数輩出し、強豪として知られる私立北照高校(北海道小樽市)のスキー部主将である3年生男子生徒が下級生をエアガンで撃つなどのいじめを繰り返し、停学処分を受けたことが21日、分かった。

 同校によると、この生徒は2年生の男子4人に対し、エアガンの中にBB弾を詰めて撃つ行為だけでなく、校内の自動販売機までジュースを買いに行かせる「パシリ」をさせながら、料金を支払わない「たかり」もしていた。「てめえ、コノヤロー」といった威圧的な言葉を放つなどのいじめや嫌がらせも繰り返していた。

 エアガンで撃ったことについて、この生徒は「部室でふざけて撃っている時、ドアを開けて入ってきた後輩に当たってしまった」などと話している。4人にけがはないという。

 被害を受けた2年生が昨年5月、部の監督に訴えて発覚。監督は3年の生徒を指導したが、その後もいじめが続いていたことが11月に外部の指摘で判明。同校は12月下旬に無期限の停学処分とした。

 この生徒は今月15日に処分が解けて復学したが、同校は今シーズンの公式大会への出場を辞退させた。昨秋には約2か月間のイタリア遠征に赴いた有力選手だが、進学が決まっていた大学からは入学を断る連絡があったという。

 同部はインターハイ総合優勝7回を誇り、長野五輪スキージャンプ個人ラージヒル金メダリストの船木和喜さんを輩出した。アルペン界のレジェンドであるトリノ五輪男子回転4位の皆川賢太郎さん、ソルトレークシティー五輪から4大会連続出場の佐々木明さんもOB。現在の部員9人は全員、アルペンを専門にしている。

 石森照雄教頭は「お騒がせして申し訳ありません。被害を受けた生徒たちの心をケアするため、学校として力を合わせていきたい」と話している。

 ◆北照高 1901年創立。普通コースとスポーツコースに分かれる。野球部は甲子園に春5回、夏4回出場しており、OBに巨人・村上海斗外野手ら。スキー部OBには1980年レークプラシッド五輪スキージャンプ70メートル級銀メダリスト・八木弘和さんも。2013年にスキー部監督、翌年に野球部監督による体罰が発覚した。

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