日大、志願者激減…悪質タックル問題影響か、教職員組合は上層部退任要求

スポーツ報知

 昨年5月に発生した日本大学アメリカンフットボール部の悪質タックル問題で批判を浴びた日大の志願者数が減少する見通しとなったことが25日、分かった。

 日大の公式サイトによると、日大全体の受験者数(短大含む)は昨年度が11万5981人だったのに対し、今年は24日時点で7万7360人となっている。日大は「現在、処理を継続中で、最終的に前年比がどれくらいになるかのコメントは控えたい」とした。

 危機管理学部ではこの日までに計150人を募集する3方式のうち、140人を募集する2方式で出願を締め切った。25日締め切りのA方式では昨年度が766人だったのに対し、24日時点で398人。締め切ったN方式では昨年度758人だったのが、509人と減少した。

 A、N両方式の合計では昨年度が1524人だったが、今年は24日時点で907人。スポーツ科学部N方式でも昨年度384人に対し、266人だった。全体の受験者数は確定していないが、大学関係者によると、大幅な減少傾向にあるという。

 日大教職員組合はこの日、18年度の私学助成金が35%減額されることになったことを受け、田中英寿理事長や大塚吉兵衛学長ほか、5人の常務理事の即時辞任を求める声明を発表した。組合の担当者は「大学のイメージが損なわれ、志願者が大きく減っている」などと批判。大学側には文書を提出し、回答があり次第公表するという。

 悪質タックルは昨年5月6日に都内で行われた日大と関学大の定期戦で発生。日大の選手が無防備な状態の相手選手に背後からタックルし、けがを負わせた。選手は監督、コーチの指示を受けたと主張したが、大学側は否定するなど一連の対応が批判を浴び、社会問題化した。

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