強気の金正恩委員長より“ビジネスマン”トランプ大統領が一枚上…コリア・レポート辺真一編集長

スポーツ報知
コリア・レポート辺真一編集長

 トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長による米朝首脳会談の2日目が28日、ベトナムの首都ハノイで行われた。焦点となっていた北朝鮮の非核化を巡り合意できず、事実上決裂した。北朝鮮は寧辺の核施設廃棄の見返りに制裁の全面解除を求めたが、トランプ氏は「不十分」として拒否。韓国内で期待が高まっていた朝鮮戦争(1950~53年)の終戦宣言についても一致できず、会談後に行われる予定だった合意文書の署名も見送られた。

 コリア・レポート辺真一編集長が米朝首脳会談を解説した。

 会談の結果は、金氏にとっては0点。トランプ氏は50点というところでしょうか。金氏は、内政で苦戦続きのトランプ氏が自分の説得に応じると高をくくっていた。若いが故に強気で押したのですが、ビジネスマンとして海千山千のトランプ氏が一枚上でした。

 国の期待を背負って乗り込んだ金氏は何も得られず。一方、同じく結果を出せなくても、トランプ氏は下手に妥協して弱気ぶりを叩かれることは避けた。その意味でプラスマイナスが半々と言えると思います。

 今後は、米国が協議の主導権を握ることになるでしょう。金氏は核実験と弾道ミサイル実験の中断継続を約束しましたから、トランプ氏は急ぐ必要がありません。「鳴く(=泣く)まで待とうホトトギス」でいいんです。一方、金氏は早く制裁解除をしてもらいたい。北朝鮮には核再開発の“究極カード”しかなく、それを切るのは難しいでしょう。(談)

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