松井知事&吉村市長が“大阪クロス選”へ…橋下徹氏への応援依頼はせず「仲間だからこそ生活を邪魔したらダメ」

スポーツ報知
辞職願提出とクロス選挑戦を語った松井一郎大阪府知事(左)と吉村洋文大阪市長

 任期途中で、今月20日付での辞職願を提出した松井一郎大阪府知事(55)と吉村洋文大阪市長(43)が8日、大阪・長堀橋の大阪維新の会事務局で記者会見を行った。

 松井氏は市長選に、吉村氏は知事選に入れ替わるクロス選(4月7日投開票)に出馬。2015年の実施では反対多数で終わった同会の金看板「大阪都構想」の住民投票再挑戦を有権者に問う。

 都構想を巡っては、7日に開催された制度案を作る府市の法定協議会で、11月の住民投票実施を盛り込んだ日程案が公明党などの反対多数で否決。松井氏、吉村氏の任期(11月まで)中の住民投票実現がなくなった。「都構想は1丁目1番地の政策。それを潰されかかっている状況を打破するため。掲げた公約を守りきりたい」と松井氏。

 入れ替わっての選挙について松井氏は「出直し選では、また11月に選挙があり、1年に2度やることになる。税金の支出が抑えられるし、これまでの取り組みが変わるとはない」と説明した。

 一方、吉村氏は「約9割の公約は実現できたが、都構想はどうしても行き詰まる」と市長就任からの約3年半を振り返り、府市一体の理念で一致していたはずの公明党の姿勢に対して「公明党にダマされたままでは死んでも死にきれない。厳しい戦いになると思うが、首をいったん府民・市民にお預けして審判に従う。辞めてくれというのなら、それはご判断」と腹をくくったという。

 厳しい戦いが予想されるが松井氏は「選挙に魔法のつえはない。地道な活動の積み重ね」。維新の生みの親で元府知事、元市長で、評論家活動も行っているタレント・橋下徹氏(49)への応援依頼は「仲間だからこそ彼の生活を邪魔してはダメ。私人としての活動を阻害するようなことはいたしません。気持ちでは応援してくれているので、それで十分」と否定した。

 府知事選、市長選、府議選、市議選が同日に行われるのは1971年4月以来48年ぶり。府議選、市議選に松井氏は、大阪維新代表の立場で「過半数を目指して戦う。過半数を取れば、住民投票までは可能になる」と意欲を見せた。

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