藤井聡太七段が勝率8割5分7厘に 新記録樹立に現実味も「意識する必要ない」

スポーツ報知
竜王戦4組ランキング戦で、畠山成幸八段(右)と感想戦を行う藤井聡太七段

 将棋の藤井聡太七段(16)が8日、大阪市福島区の関西将棋会館で指された竜王戦4組ランキング戦で、先手の畠山成幸八段(49)を112手で破り、3回戦に進出した。次戦は中田宏樹八段(54)と4強入りをかけて戦う。

 順位戦C級1組を今期9勝1敗で終えたものの、2期連続昇級はならず、肩を落とした都成竜馬五段(29)戦から中2日。終盤は粘るベテランに苦戦させられたが、冷静に玉を追い詰めた。「中盤でいくつか誤算があって、苦しい時間の長い将棋だったと思います」と藤井を振り返った。

 藤井はこの日の勝利で、今期の公式戦通算成績は42勝7敗(テレビ未放映分除く)。勝率を8割5分7厘1毛とした。今期ラスト月間に、1967年度に中原誠十六世名人(71)がマークした年間最高勝率8割5分4厘を超えたため、51年ぶりの記録更新が現実味を帯びてきた。それでも藤井は「あまり勝率は関しては意識する必要はないと思っているので、今後も気にせず指せたら」と冷静だった。

 藤井の次回の公式戦は11日、関西将棋会館での棋聖戦・対久保利明九段(43)。その後の年度内対局は最大で3局ある予定だが、すべて勝てば新記録に。逆に1敗でもすると、対局数が減る場合もあり、中原超えはならない計算だ。

 今期の通算勝ち星は、広瀬章人竜王(32)と並んで1位タイとなった。

社会