【有森裕子コラム】障害者スポーツ発展へSONの灯を消さない

2018年10月8日12時0分  スポーツ報知
  • GLAYのTERU

 先月の22~24日の3日間、愛知県内で知的障害のある人のスポーツ大会「スペシャルオリンピックス日本(SON)」の夏季ナショナルゲームが開催され、大会会長として私も参加してきました。これは、4年に1度開かれる世界大会の国内予選にもなっており、来年のアブダビ大会の日本選手団も決定しました。

 初日の開会式には、SONの応援ソング「YOUR SONG」を作ってくださったGLAYのTERUさんが、11月の発売を前に同曲を披露してくれました。TERUさんは大会応援ゲストとして「Runner」「旅人よ」を歌ったサンプラザ中野くんさんともステージ上で共演。他の音楽イベントでもなかなか見ることのできない“豪華タッグ”に、アスリートたちも総立ちで盛り上がっていて、その後の大会が勢いづいたのではないかと思います。

 競技に関しても、これまでデモンストレーションとして行っていた馬術が正式競技になるなど、発展的な開催ができたと思います。何より、選手たちのパフォーマンスが向上していることに私も驚かされました。JリーグやBリーグの関係者の方にも会場に来ていただき、知的障害者スポーツの重要性を生で感じてもらえたのではないでしょうか。

 もちろん現在も課題はありますし、今回の内容がベストとは考えていません。例えば、今回も選手は全47都道府県から参加してはいますが、出場できなかった人はたくさんいる。これが、競技ごとの全国大会を開催できれば、もっと参加できる選手を増やすことができるでしょう。

 とはいえ、SONの認知度が着実に広がっていることは前向きに考えていいかと思います。2020年の東京五輪・パラリンピックが近づくにつれ、障害者スポーツに関する情報が世の中に増えてきたことも大きいといえます。あとは、このコラムでも何度か触れていますが、この灯を20年以降も消さないためにはどうしたらいいか。今回の大会で未来への可能性が見えただけに、より真剣に考えていく必要性を感じました。(女子マラソン五輪メダリスト)

有森裕子
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