日本相撲協会100周年式典に約800人 八角理事長「次の100年に向けてさらなる精進を」

2025年12月24日13時00分 スポーツ報知

感謝状と記念品を贈呈される日本大相撲溜会会長・山本道広氏(中央右)、(左から)豊昇龍、八角理事長、大の里(カメラ・古川 剛伊) 感謝状と記念品を贈呈される日本大相撲溜会会長・山本道広氏(中央右)、(左から)豊昇龍、八角理事長、大の里(カメラ・古川 剛伊)

  日本相撲協会の財団法人設立100周年記念式典が23日、東京・両国国技館で行われ、協会員を含めて約800人が出席した。春日山親方(元関脇・勢)による記念甚句に始まり、100周年を振り返る映像などが流され、八角理事長(元横綱・北勝海)や豊昇龍、大の里の両横綱、琴桜、安青錦の両大関らによる鏡開きが行われた。

 八角理事長は壇上でのあいさつで「100年の歴史には幾多の試練と栄光が折り重なっております。数多くの先輩親方、協会員たちが身を削り、育て、受け継いできた力と技、相撲道の精神が今日の大相撲の伝統そのものであります」と振り返り、「我々はその大相撲の神事性や伝統文化性、様式美を今の姿のまま守り育てていくため、次の100年に向けてさらなる精進を重ねてまいります」と決意表明した。

 また、公務のため欠席となった高市早苗首相からも祝辞が寄せられた。松本洋平文部科学大臣が「土俵上で繰り広げられます力士の真剣勝負は単なる勝敗を超え、礼節、努力、忍耐といった日本人の精神を体現し、多くの国民に感動と勇気を与えてこられました」などと代読。「これからの100年に向けて、さらに国民に愛され、世界からも敬意を集める存在であり続けることを願っております」と期待の言葉が贈られた。


 

国技館で開催された100周年記念展(カメラ・山田 豊) 国技館で開催された100周年記念展(カメラ・山田 豊)


 両国国技館の館内大広間では24日から2日間にwたって「財団法人設立100周年記念展」も開催された。野見宿禰や平安時代の相撲節会を伝える作品など相撲博物館が所蔵する約250点の貴重な品々のほか、NHK大河ドラマ「べらぼう」で話題になった東洲斎写楽らの錦絵や江戸時代の化粧まわしが展示された。


 歴代横綱の化粧まわしや綱が飾られ、そのほかにも大横綱・双葉山のまげや通信簿なども展示。協会関係者は「空前の展示です。正直、やばいくらいのお宝」と興奮気味。100周年を記念し、角界が総力をあげたお宝は必見で、貴重な逸品の数々を一目見ようとファンも開館時間前から行列を作るほどの盛況。


 節目の年に昇進を果たした横綱・大の里(25)=二所ノ関=も訪れ、自身を含む歴代36人の横綱の三つぞろいの化粧まわしなどを「不思議な感覚。昔の横綱の三つぞろいはまた今と違う形でかっこいいなと思った」と興味深そうに見て回った。「横綱としてこういう式典に出るのは本当にうれしいし、光栄」と感慨に浸っていた。

 

ページトップ