墨田区出身 女子プロゴルファー・葭葉ルミ、地元へ父へ届ける10年ぶりV ~ すみだとわたし

2026年1月17日10時00分 スポーツ報知

 墨田区出身の女子プロゴルファー、葭葉ルミ選手(32)=富士住建=は5季ぶりのシード復活で3月開幕の今シーズンに臨む。昨年8月に地元中学の同級生と結婚。牛嶋神社でのプロポーズ、プロゴルファーとしての源流が言問小などで教わった和太鼓にあるなど、すみだの思い出を回想する一方で、実父・昌利さんとの別れもあった激動の昨年を振り返りながら、今季への意気込みを語った。
 (聞き手・文=佐々木良機)

激動の昨年を振り返りながらのインタビュー(報知新聞社で=カメラ・池内 雅彦) 激動の昨年を振り返りながらのインタビュー(報知新聞社で=カメラ・池内 雅彦)
◆昨年8月に墨田中同級生婚

 ―ご結婚、おめでとうございます。お相手は。

 「墨田中の同級生なんです。小学校は別で、1年の時に同じクラスになっただけなので、あまりしゃべったとか記憶にはないんですけど」

 ―当時の第一印象は。

 「なんか…ワルい感じ(笑)。私はコミュニティーを広げるタイプで、彼はそんなことなくて、話したこともなかった」

 ―ワルっぽく見える男性はモテるものです。

 「バレー部とかテニス部の女子にかっこいいって言われていたらしくて。私はバスケ部。旦那の野球部は当時やる気なさそうって感じで。イメージですけど」

 ―高校は別々に進学。なのに縁はつながった。

 「高校で私はゴルフ部に入って、もう毎日部活で試合とか忙しくて連絡も取っていなかったんですけど、卒業してから地元の仲のいい子を含めて食事するようになって。ずっと友達って思っていました」

 ―それが、まさか。

 「なんかちょっとアプローチされて(苦笑)。2022年あたりかな。シードを落として調子もよくなかった時で、旦那も会社を辞めて。仕事の話とか一切しなかったけど、つらいと思った時に会いたいなと思える友達関係だったって感じ。あえて何も話さない方が仲いいっていうか、一番居心地がいいのかなと。お互いに何か感じたんですかね。ビビッときたみたいな」

 ―すみだで育った仲なら言葉はいらない…のかも。

 「生まれたのも賛育会病院で一緒。私の母もそうで。産土(うぶすな)神社は牛嶋神社。なので、そこでプロポーズしてもらいました」

 ―なんか運命ですね。

 「ずっと両親と向島に住んでいたんですが、小さい時はよくお神輿(みこし)を担ぎました。町会で和太鼓を習って盆踊りでたたいていました。言問小では和太鼓部。なので結構得意ですよ!」

 ―それが手首の強さに。

 「それはあるかと。体幹も。ゴルフってリズム感が大事で、太鼓は一定のリズムで同じに打たないといけないし、腰を落として低姿勢で打つ。リズム感と体感を養えたのはよかった」

 ―ゴルフはいつから。

 「両親が大好きで、宮里藍さんが高校生プロになった頃で、私もプロにしたいと。10歳から始めました」

 ―なのに中学はバスケ。

 「ゴルフって結構難しいスポーツで、当時はやってもうまくいかないし、つまんない、みたいな。おじさんスポーツのイメージもあって恥ずかしかった。ただ、バスケをやって、自分が強くなってもチームが勝てるとは限らないし、ゴルフなら自分の実力で上位にいける。嫌いだったゴルフをやる選択をしたのは私のターニングポイントでした」

 ―ゴルフの魅力とは。

 「年齢性別問わずできること。一緒にゴルフをすると、その人の気持ちとか性格が1日で結構分かる。技術的には終わりがない。完全燃焼しない。他の競技はミスが許されないけど、ゴルフはカバーできて自己完結できるのも面白いです」

 ―昨年は5季ぶりのシード復活を決めた。

 「1年通して調子がよかったですね。公私ともにストレスフリーがよかった」

 ―やはり気持ちの変化。

 「ずっとシードを落として正直ちょっと潮時かなとも思ったけど、もうスコアとか気にしないで自分のしたいゴルフをやってみようと、ある意味開き直れた」

 ―自分のスタイルで?

 「私は飛距離を生かしてスコアをつくっていくので、のびのびと楽しく。それがすごく好きで見ていて楽しいって言ってくれるファンも多いので、ありのままの自分でプレーしようと」

 ―飛距離は世界でも通用する。結婚して名前も。

 「もう全員にびっくりされます。オオタニになったって言ったら、翔平?みたいな(笑)。大谷に変えた方が目立つよって言われるけど、葭葉ルミも覚えてもらったばかりだし、世界に行く予定はないので」

 ―開幕戦は3月5日からの「第39回ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント」(琉球GC)。今季は10年ぶりツアー2勝目を昨年9月に亡くなった父・昌利さんに、すみだの皆さんにも届けたいですね。

 「そうですね。シード選手に返り咲けたので、その自信というか、気持ちを持ってプレーしていきたい。いい意味でプラスされれば優勝できるかもしれないし、ワクワクです。シード選手っていう気持ちで身を引き締めて頑張ります!」

 ◆12年プロテスト合格

 
<葭葉 ルミ>(よしば・るみ)1993年3月12日、東京都墨田区出身。32歳。言問小、墨田中を経て千葉日大第一高でゴルフ部に所属。2012年に自身2度目でプロテスト合格(84期生)。13年「ルートインカップ上田丸子グランヴィリオレディース」でプロ初優勝。14年初シード獲得。プロ5年目の16年に「ニッポンハムレディスクラシック」でツアー初優勝。17年平均飛距離ランキング1位を獲得、参戦した全米女子オープンでも全選手1位に。昨季最終戦「大王製紙エリエールレディス」7位でメルセデス・ランキング(MR)45位で21年以来5季ぶりのシード復活を決めた。富士住建所属。契約クラブは本間ゴルフ、スパイクなどナイキとフットウェア契約。身長160センチ、血液型A。
昨年5月の「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」では3位に(茨城GC東コース) 昨年5月の「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」では3位に(茨城GC東コース)

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