版画イラストレーター・森英二郎さん】第13号コラム
  すみだ風光明媚「隅田川の橋」

2026年1月17日12時00分 スポーツ報知

 すみだ地域コミュニティー季刊紙「すみだ報知」第13号(2026年5月号)は「隅田川に架かる橋」大特集です。「水神大橋」から始まって「白鬚橋」「桜橋」「言問橋」「吾妻橋」、さらには「駒形橋」「厩橋」「蔵前橋」、最後は「両国橋」。それぞれに個性があってヒストリーもあって、夕暮れ時にはライトアップで最高の景観に。すみだの橋を版画イラストレーター・森英二郎さんに描いてもらった中面掲載の特製マップは必見。「墨田区は“成功への橋”が架かるパワースポット」と話す純烈・後上翔太さんのインタビューを掲載した今号も“すみだ愛”てんこ盛りで地域のスポーツ、文化・芸術情報をお伝えします。

森英二郎さんの描き下ろし版画イラスト原画 森英二郎さんの描き下ろし版画イラスト原画
厩橋の西岸にあるトイレ 厩橋の西岸にあるトイレ
■坂も少なくスイスイ

 今回のテーマが「隅田川に架かる橋」ということなので、散歩がてら隅田川の橋を見て簡単なスケッチもしようと思いました。しかし、歩いていくと時間が足りないと思い、自転車で行くことにしました。ぼくは歩くのも好きですが、自転車に乗るのも好きなんです。

 余談ですが、今乗っている自転車は買ったばかりの時、以前住んでいた経堂のマンションの駐輪場で盗まれたことがあります。それで盗難届を出したらひと月近く経った頃、警察から連絡があり、自転車が見つかった、新小岩の区の駐輪場で保管しているという。世田谷区の経堂から墨田区を越えて葛飾区の新小岩って、犯人はどんだけスタミナあるねん、と思いました。ぼくは仕方なく友達に頼んで車で引き取りに行きました。もう18年も前の話です。

 今住んでる隅田川辺りの下町はもともと埋立地だったせいか、坂がほとんどなく道はどこまでも平坦で、自転車で走るのにはもってこいなのです。

 まずは家から一番近い桜橋を西岸に渡ってスカイツリーを見ながら下流へと進む。言問橋を過ぎて吾妻橋まで来ると、もう外国人だらけだった。この辺りでサラサラっとスケッチをする。それからまた自転車に乗って次の駒形橋、厩橋、蔵前橋と移動してサラサラとスケッチをする。さすがにこの辺りまでくるとちょっと疲れるが、もうひと頑張りして両国橋をスケッチして今回は帰ることにしました。

 以前コロナの頃に、ヒマだったので隅田川の橋をスケッチしていつか版画にできたらええなぁと思い、自転車で出かけたことがあります。その時も両国橋まで行ったら暗くなってきたので帰り、次の日に両国橋から始めて江東区の清洲橋を経て中央区の勝鬨橋までの橋をスケッチしました。さすがに家に着いた頃にはヘトヘトでした。その版画は残念ながらまだできていません。

 閑話休題、ぼくのような後期高齢者が散歩やスケッチに出かける時に大事なことはスマホを忘れないことと、トイレの場所を覚えておくことです。何が起こるかわかりませんから。ちなみに隅田川沿いの散策であれば、それぞれの橋のどちらかの端にトイレがあります。ぼくのお気に入りは厩橋の西岸にある入口が紳士淑女の横顔になっているトイレです。


     (版画イラスト・文/森英二郎)
 


 ◆森 英二郎(もり・えいじろう)1948年、京都府生まれ。大阪府育ち。本の装画、挿絵を中心に木版画でイラストレーションを描く版画イラストレーター。関西のタウン情報誌「プレイガイドジャーナル」の表紙イラスト、月刊誌「東京人」(都市出版)で作家・川本三郎氏の連載「荷風と東京」の挿絵などを担当。装画は絵本「おとうさんのうまれた うみべのまちへ」(福音館書店)、単行本「荷風と東京」(都市出版)など。『放浪・雪の夜』織田作之助傑作集」(新潮文庫)のカバー絵も担当。2010年12月から墨田区在住。「月1回ぐらいののんびりしたブログで、どうでもええ話とちっちゃい絵を描いてます」という「森英二郎のブログ・MEXOS―HANAXOS」はコチラから。
                   
 

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