【1999年】野球(パ・リーグ) 松坂 大輔

松坂(中)の鋭いつっこみに、上原(左から2人目)はタジタジ(左は福沢アナ、右から福嶋、尾崎直=カメラ・越川 亘) 松坂(中)の鋭いつっこみに、上原(左から2人目)はタジタジ(左は福沢アナ、右から福嶋、尾崎直=カメラ・越川 亘)
 松坂の額が、うっすらと汗で光っていた。「久々に緊張しています」16勝を挙げ、高卒新人では1954年以来、45年ぶりの最多勝を獲得。新人王、ベストナイン、ゴールデングラブ賞。今オフ、数々の表彰パーティーにも出席。場慣れしているはずの平成の怪物の様子がいつもと違った。会場の熱気だけではない。各スポーツ界を代表する豪華な顔ぶれに圧倒されていた。「これまでは、野球選手だけの式が多かったですから。同じスポーツ界でも会うのが初めての方ばかり。どうしたらいいのか困ってしまいます」控室では珍しく、口数が少なかった。
 しかし、最年少受賞者は、順応も早い。雰囲気に慣れてくると、大輔スマイルで“積極外交”を開始した。

 最初につかまえたのが尾崎直道だ。今オフから始めたゴルフについて素朴な質問をぶつけた。「アイアンとドライバーの打ち方は一緒でいいんですか?」350ヤードを飛ばす19歳もまだスコアは100を切ったことがない。そんな初心者に、尾崎は「一緒でいいんだよ。きょう、ちょうど松坂くんのフォームの連続写真が載っていた雑誌を見たけれど、ゴルフの素質があるよ」。最近、「ゴルフはもういい」と弱音を吐いている松坂が、このひとことで一気に自信を取り戻した。

 そんな松坂が一番、感動していたのが、武蔵丸との初対面だ。横綱から握手を求められ、握り返すと「こんなでかい手は見たことがありません」とため息。「CMに5社も出るのはうらやましい」と横綱から声をかけられ、恐縮していると、横綱はさらに「今度、土俵で、(CM)共演しよう。結構、いい体しているから、楽しみだ」。直々の“相撲対決”申し込みに、笑顔でうなずいてしまうところは、さすが怖いもの知らずの19歳だった。

 ◆松坂 大輔(まつざか・だいすけ) 1980年9月13日、東京都生まれ。19歳。横浜高3年時、甲子園春夏連覇、国体優勝と史上初の3冠に輝く。98年のドラフト1位で西武に入団。高卒新人ながら、16勝5敗の成績を残し、リーグ最多勝、新人王に輝く。180センチ、79キロ、右投右打。

◆1999年プロスポーツ大賞受賞者

部門 受賞者 所属 年齢 受賞回数
野球(セ・リーグ) 上原 浩治 巨人 24
野球(パ・リーグ) 松坂 大輔 西武 19
男子ゴルフ 尾崎 直道 フリー 46 8年ぶり3度目
女子ゴルフ 福嶋 晃子 NEC - 2年ぶり3度目
大相撲 武蔵丸光洋 武蔵川 28
ボクシング 戸高 秀樹 緑ジム 26
Jリーグ 平瀬 智行 アントラーズ 22
特別奨励賞 石井 和義 正道会館館長 43

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