【2011年】野球(パ・リーグ) 内川聖一

契約更改を終え、笑顔を見せるソフトバンクの内川 契約更改を終え、笑顔を見せるソフトバンクの内川
 初受賞の吉報に、目を丸くした。大賞に輝いたソフトバンク・内川は「うらやましい、って思ってた賞ですからね。僕でいいんですか?」。ヤフーDで契約交渉を終え、笑顔をみせた。「いつも(石川)遼くんが受賞してるイメージ。こんな機会はないし、多くの刺激がある。いろんな方に話しかけたいですね」。心は早くも、20日に都内で行われる表彰式に飛んでいた。

 無心で駆け抜けた1年だった。「言い訳をしない。人のせいにしない。これだけは守ろうと思っていた」。横浜からFA移籍1年目。自身を厳しく追い込んだ。右太もも裏の肉離れもあったが、114試合出場で打率3割3分8厘、12本塁打、74打点。堂々の成績でパ・リーグ連覇、8年ぶり日本一の原動力となった。

 「頑張れば報われる。そういうのがうれしいですね」。交流戦MVPを手始めに、プロ野球2人目となる両リーグ首位打者、ベストナイン、パ・リーグMVP…。また1つ、栄誉が加わった。「人間って、欲が出ますからね。来年も、この賞をいただければ…」と色気を出した。

 4年契約の2年目となる来季までは年俸固定のため、この日は現状維持の年俸1億7000万円プラス出来高払いでサインした。ただ、昨オフに結んだ出来高契約により、今季の成績に対して9000万円の“ボーナス”が入ることも決まった。「打率10割が理想です。1球1球を無駄にしない選手でいたい」。球史の名を刻んだ安打製造機の目標は、どこまでも高い。

 ◆内川聖一(うちかわ・せいいち) 1982年8月4日、大分市生まれ。29歳。大分工高から00年ドラフト1位で横浜入団。08年に右打者史上最高の打率3割7分8厘で首位打者を獲得。昨年に国内FA権を行使し、ソフトバンク移籍。今季は首位打者に輝き、パ・リーグMVP。通算1015試合で打率3割1分6厘、91本塁打、429打点。家族は元フジテレビアナウンサーの翼夫人。184センチ、92キロ。右投右打。

◆2011年プロスポーツ大賞受賞者

部門 受賞者 所属 年齢 受賞回数
野球(セ・リーグ) 浅尾拓也 中日 27
野球(パ・リーグ) 内川聖一 ソフトバンク 29
男子ゴルフ 石川遼 パナソニック 20 3
女子ゴルフ 有村智恵 日本ヒューレット・パッカード 24
大相撲 琴奨菊和弘 佐渡ケ嶽 27
ボクシング 西岡利晃 帝拳 35 3
特別賞 なでしこジャパン - -
フレッシュ賞 沢村拓一 巨人 23

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