【1998年】特別奨励賞　高橋　由伸

　体のお手入れならぬ、まゆ毛のお手入れにもぬかりない。表彰式でのインタビュー。司会の福沢朗アナ（日本テレビ）の「今、プロ野球選手でまゆ毛を手入れしている人が多いですね？」の質問に「ハイ、来る前に、チェックしてきます。せっかく整えたまゆ毛を見せようかと思って、今日はわざと髪もあげました。遠征にもまゆ毛抜きセットは、欠かせません」とやって笑わせた。大賞に輝いたイチローには「高橋君は投げる、走る姿に独特な雰囲気がある。かっこいい選手」と評され、今季までヘッドコーチを務めていた堀内恒夫さん（本紙評論家）には「高橋が入ってチームが変わった。彼には“華”がある。来年はチームを引っ張って欲しい」とゲキを飛ばされたヨシノブ。

　「年内は、トレーニングを優先」ということで、スケジュールを一部変更までした。国内での自主トレは年内にスタートさせ、来年１月５日にはＣＭ撮影を兼ねて渡米。海外でもトレーニングに励む。「やるのは自分ですから」という高橋の言葉は、２年目への自信に満ちていた。

　◆高橋　由伸（たかはし・よしのぶ）　１９７５年４月３日、千葉県生まれ。２３歳。神奈川・桐蔭学園高では１年夏、甲子園３回戦進出。２年夏は初戦敗退。慶大に進み１年からレギュラー。３年春に３冠王。通算２３本塁打のリーグ新をマーク。９７年ドラフト１位で巨人入団。新人王は逃すがゴールデングラブ賞を獲得。独身。１８０センチ、７９キロ。右投左打。血液型Ｏ。