選手に寄り添い、共に戦う取材
私が1番印象に残っている仕事は、2025年の担当の戸郷翔征投手の取材です。
この年、戸郷投手は不振により2度の2軍降格を経験しました。4月11日の広島戦では自己ワーストの10失点で4回途中KO。担当としても見ていて苦しいものがありました。ただ自分の中で「ファンの方から見えない裏の姿をありのまま伝える」という気持ちを大事にしています。
10失点した翌日、戸郷投手に声をかけて1対1で話を聞かせてもらいました。正直、苦しんでいる中、取材するのはこちらも気が重たかったですが、真摯に答えてくれる戸郷投手、そしてその赤裸々な気持ちを記事にしてファンの方々へ届けることも役目だと感じました。
苦しみながらも5月25日のヤクルト戦では6回2失点でこの年の初勝利を飾りました。この日はデスクから「好きなだけ書いていいよ!」と言葉をもらい、通常(1面は80行)よりも多い130行の原稿を出稿しました。苦しんでいた時の思いを知っていたからこそ、私自身も原稿を書く手に力が入りました。この日の原稿はこれからもきっと忘れることはないと思います。常に選手に寄り添い、共に戦っているという気持ちを胸に現場に立っています。


